夏なのに手足が冷たい|「冷房冷え」の正体と、眠りとのつながり

こんにちは、薬屋の凪です。

暑い外から涼しい部屋に入ってほっとしたのに、しばらくすると手先や足先だけが冷たい。そんな日はありませんか。

前回は、夏のだるさと、冷房に体温調節を肩代わりしてもらう工夫についてお話ししました(←ここにテキストリンク)。ところが今度は、その冷房で手足が冷えてしまう、という声も少なくありません。今回はその「冷房冷え」の正体と、眠りとの関わりについて、薬剤師の立場からお伝えします。

手足が冷えるのは、体が中心を守っているから

私たちの体は、涼しさを感じると、手足の血管をきゅっと縮めて、血液を体の中心のほうへ集めます。これは、大切な内臓の温度を保つための反応です。このとき働いているのが「交感神経」という、体を自動で調整してくれる神経です。

手足に流れる血液が減るぶん、手先・足先は冷たくなります。じっと座って作業していると、筋肉から生まれる熱も減るので、よけいに冷えを感じやすくなります。

つまり冷房で手足が冷えるのは、あなたの体が弱いからではなく、体が中心をきちんと守ろうとしている、ごく自然な反応なんです。

その冷え、眠りにも関わっています

実はこの手足の冷えは、眠りとも深くつながっています。

私たちは眠りに入るとき、手足の血管を広げて、体の内側にこもった熱を外へ逃がします。体の内側の温度が下がると眠気がやってきて、すっと寝つきやすくなります。

ところが手足が冷えて血管が縮んだままだと、熱をうまく逃がせません。研究でも、手足が冷えていると寝つきにくくなることが報告されています。「布団に入っても手足が冷たくて眠れない」のは、体質のせいというより、体が熱を逃がす準備をまだできていないだけかもしれません。

だからこそ、寝る前に手足を温めてあげると、血管が広がって熱を逃がしやすくなり、寝つきの助けになります。夏の湯船の入り方は「寝る前のお風呂、実は逆効果になることも?」でお話ししているので、よければ覗いてみてくださいね。

今日からできる、やさしい「ゆるめ方」

冷えをゆるめるコツは、「逃がしすぎない」ことと「少し動かす」ことです。できそうなものを、ひとつだけでも試してみてください。

  • 冷房の風を直接あてない:風が直接あたると、体の熱が奪われやすくなります。向きを変えるか、羽織るもので防ぎましょう。
  • 首・手首・足首を冷やさない:太い血管が皮膚の近くを通っているので、覆うだけでも冷えを感じにくくなります。
  • ときどき手足を動かす:かかとの上げ下げ、手をグーパーする、少し歩く。筋肉が動くと熱が生まれ、血のめぐりも助けられます。
  • 締めつけない:きつい靴下や靴は、血のめぐりをさまたげることがあります。ゆったりめを選びましょう。
  • 寝る前に足を温める:湯船などで足先を温めると、さきほどの通り、寝つきの助けにもなります。

どれも、頑張る対策ではなく、体をいたわる「ゆるめ方」です。

冷房での手足の冷えの仕組みを知って、夏の夜もしっかり睡眠をとり、一緒に豊かな人生にしていきましょう。

お問い合わせや“X”にて相談も無料で受け付けています。「体がだるい」「やる気が出ない」「食欲がない」など、何でも構いません。なにか困っていることがあれば、お気軽にご相談ください。

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