こんにちは、薬屋の凪です。
お腹の調子が悪い日が続くと、気分まで沈んでやる気が出ない。そんなことはありませんか。
前回は、ストレスでお腹が不調になるしくみをお話ししました。今回はその逆、お腹の不調が気分に響く話です。
お腹の不調は、心にも届いている
脳と腸は神経やホルモンで両方向につながり、腸の状態も脳に伝わっています。
海外の調査では、お腹の不調がある人は、もともと落ち込みがなくても、1年後に不安や落ち込みが強まっていました。腹痛や「またトイレに行きたくなったら」という心配が続けば、気分が沈むのは自然なことです。
腸内細菌と心の関係について
腸には多くの細菌がすんでいて、腸内細菌(腸内フローラ)と呼ばれます。この腸内細菌と心との関わりも、研究が進んでいます。
- 動物の実験:九州大学の研究では、腸内細菌をもたないマウスはストレスへの反応が大きく、ビフィズス菌をすまわせると落ち着きました。うつ病の人の便をラットに移すと、喜びを感じにくくなったような行動が見られた研究もあります。
- 人の調査:便秘がうつより先に起きやすいことは、大規模な追跡研究で示されています。ただ、関連がないと示している研究結果もあるため、「うつの前ぶれ」や「両方に共通の原因がある」可能性がある、程度で考えておく方がよさそうです。
- どの菌を増やせばいいか:「この菌を増やせばいい」という答えは、まだありません。
薬剤師から、「腸活」情報との付き合い方
腸内環境が悪いと、必ず気分が落ち込んでしまうとは現段階では言い切れないですが、腸内環境の乱れは、代謝の低下による疲れやすさや体重の増加のリスクにもつながります。そのため、腸内環境を整えることが将来の健康的な体へつながっているのはまちがいありません。
できるだけ食事から腸内環境を整える食品を摂れると良いですが、難しければ市販の整腸剤をうまく利用したりするのもおすすめです。
今日からできる、やさしい「ゆるめ方」
できそうなものを、ひとつだけ試してみてください。
・水分を多めにとる:1日で1.5L以上飲むことで、腸内細菌のバランスが保たれやすくなります。
・食物繊維を少しずつ:食物繊維は腸内細菌のエサになります。お腹が張りやすい人は少量から摂るようにしてみて下さい。
薬剤師が勧める腸内細菌に良い食材
もち麦、押し麦、玄米、冷やご飯、冷めたじゃがいも、青めのバナナ
豆類(白いんげん豆、ひよこ豆、レンズ豆、大豆など)
ごぼう、玉ねぎ、長ねぎ、にんにく、アスパラガス
発酵食品(ヨーグルト、納豆、キムチ、味噌など)
海藻類(ワカメ・めかぶ・もずく・寒天など)
キノコ類(マイタケ・エリンギ・シイタケなど)
・市販の整腸剤を使用してみる:市販の整腸剤を使うことで、お腹の調子が改善する場合もあります。
薬剤師が勧める整腸剤
強ミヤリサン、ビオスリーHi(どちらも医療用医薬品に同じ成分を含むため)
お腹と心のつながりについて知り、食生活をうまくコントロールしながら、一緒に豊かな人生にしていきましょう。
お問い合わせや“X”にて相談も無料で受け付けています。「お腹の不調が続いて気分も沈む」「腸活サプリが気になる」など、何でも構いません。なにか困っていることがあれば、お気軽にご相談ください。
ゆるめる、くらし。 

[…] お腹の不調は、気持ちの弱さではなく、体の自然な反応です。反対に、お腹の不調から気分が落ち込むこともあり、その話は次回お話しします。 […]